紙媒体のデザインを印刷し、裁断する際に必要な「裁ち落とし」。
今回は紙媒体のデザイン制作において必ず知っておきたい裁ち落としについて、どんな意味があるのか、何のために必要なのか、実際の設定方法について初心者の方にもわかりやすくご紹介していきます。
ぜひ、最後まで見ていってください!
裁ち落としとは?
「裁ち落とし」とは、印刷した制作物を裁断する際に、印刷時に生じるズレを想定した余白を切り落とすことを意味します。
裁ち落としは別名で「断ち切り」「裁ち切り」「断ち落とし」などとも呼ばれています。
基本的に一般的な印刷用データには、仕上がりサイズの天地左右に3mmの余白を設けてあります。
※印刷の際のルールによっては異なる場合があります
裁断の際に、その余白を切り落としていきます。
その切り落とした余白部分を「ドブ」「塗り足し」などと言います。
裁ち落としが必要な理由
では、なぜ裁ち落としが必要なのかと疑問に思った方もいるのではないでしょうか?
理由は以下の2つとなります。
- 印刷時のズレを防ぐ
- 裁断時のズレを防ぐ
これらのズレを想定して、印刷時に余白をあらかじめ入れておく必要があります。
また、裁断方法については、基本的に制作物を印刷する際、複数枚印刷する場合がほとんどであるため、裁断時も一枚一枚裁断するのではなく、何枚もの用紙を重ねた状態で裁断を行います。
重ねた状態での裁断は、数ミリ単位でのズレが発生してしまいますので、上記の裁断時のズレはこれを指します。

トンボとの関係について
トンボとは、裁断時の目安となるマークのことで、裁ち落としと深い関わりを持っています。
トンボについての詳しい解説は、こちらの投稿でご紹介していますので、参考にしてみてください!
裁ち落としの設定方法
それでは、実際に裁ち落としを設定していきます。
今回はIllustratorでの裁ち落としの設定方法を解説していきます。
裁ち落としの設定手順
(1)Illustratorを起動し、左上の「新規ファイル」をクリック
Illustratorを起動し、左上の「新規ファイル」をクリックします。

(2)「新規ドキュメント」ウィンドウの「印刷」タブをクリック
「新規ドキュメント」ウィンドウの「印刷」タブをクリックします。

(3)右側のパネル内の「裁ち落とし」の天地左右の数値を入力
右側のパネル内の「裁ち落とし」の天地左右の数値を入力します。

(3)右下の「作成」ボタンをクリックして完了
右下の「作成」ボタンをクリックして完了です。

以下の赤い線が裁ち落とし線になります。
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まとめ
今回は紙媒体のデザイン制作において必ず知っておきたい裁ち落としについて、どんな意味があるのか、何のために必要なのか、実際の設定方法についてなどをご紹介してきました。
いかがでしたでしょうか?
別投稿では、 Illustratorの操作方法や便利な使い方についてご紹介していきますのでそちらもぜひチェックしてみてください。
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